自分の曲の利用でも使用料がかかる!? 音楽配信サイトとJASRACについて
こんにちは。
今回、作曲家や演奏家の方から時折「JASRACなどの著作権管理と使用料はどのようにしているか」という質問をいただくので、まとめて記事にしました。
このご質問はJASRACと信託契約を締結している方は、自分の曲を演奏したり販売したりする場合でも使用料を払う必要があることも関係しています。
結論から話しますと、千代之音はJASRACと許諾契約をしており、三か月に一度全楽曲の使用報告と使用料の支払いを行っております。そのため、販売を行っている方は特に手続きなどは必要ございません。
■そもそもJASRACとは?
「一般社団日本音楽著作権協会」のことで、日本の膨大な楽曲をデータベース化し取りまとめ、著作権の管理を行っています。
すごく簡単にまとめますとJASRACは
「音楽を利用したい人と音楽権利者をつなぎ、やり取りを代行する役割」
があります。
(https://www.jasrac.or.jp/info/network/pickup/platform.html:JASRACの紹介より引用)
例えばあなたが売れっ子の音楽家であり、全国から音楽使用の許可を求める依頼が何千件と来るとします。
内容は店内のBGMとして使いたい、コンサートでカバーさせてほしい、動画の中で使用したいなど様々です。
とてもうれしい相談ですが、これらの膨大な依頼を1つ1つ確認し、それぞれ返事をすることは可能でしょうか?
当然不可能です。
もうこれは頑張ればできる、の範囲を超えてしまっていますね。
このジレンマを解消してくれるのがJASRACです。
権利者から楽曲の管理を請け負い、利用者には手続きの案内や使用料支払いを促します。
そして支払われた使用料を取りまとめ、権利者に分配しています。
こうした役割があるので日本の楽曲のほとんどはJASRACに登録されており、権利などが厳格に管理されています。
ただし、著作権という扱いが難しい権利の管理を行っているので、かなり厳格に使用料の徴収が行われています。
そしてそれは次の項目にも関わってきます。
■自分の曲の使用にも使用料が必用!?
不穏なタイトルですね。
結論から申しますとJASRACと信託契約している方は必要になる場合があります。
そしてその場合は結構多くあります。
https://www.jasrac.or.jp/contract/pdf/04.pdf
詳しい条件などはJASRACのページから参照することができます。
ざっくり条件について触れますと
演奏:プロモーション目的などのために対価を得ずに使用、またはかかった費用以内の範囲内の対価を得るのはOK
販売:大量の販売や長期間でないなど規模の上限の範囲内ならOK
といったところです。
あくまでざっくり解説になります。
そして販売を自分で行う話が出てきました。
千代之音にも関係のある部分ですね。
文中に出ている規模の上限について、インタラクティブ配信ですと下記の2条件のどちらか短い方です。
・配信期間が3か月まで
・リクエスト回数が1000回に達するまで
つまり、自サイトなどで自身の楽曲を販売する場合は最長でも3か月であり、それ以降を希望する場合は自分の曲であっても使用料を収める必要がある、ということになります。
■千代之音で販売する場合
では千代之音などの既存の音楽配信サービスを利用して配信をする場合はどうなるかと申しますと、この場合は特に手続きなどは必要ありません。
それはサービス側の方でJASRACと許諾契約を行い、使用料を支払っているからです。
「iTunesミュージックストア等、既存の音楽配信サービスを利用した楽曲配信について」
https://www.jasrac.or.jp/info/network/pickup/platform.html
もちろん千代之音も許諾契約を行っています。
これは千代之音に限りませんが確かめる簡単な方法があります。
許諾契約を行っているサービスは許諾マークと許諾番号をもらい、原則サイト内に表示させなければいけません。
そしてその多くはサイト下部にあり、千代之音もその一つです。
トップページやこの記事の下の方、見ていただけると許諾番号付きのマークが表示されています。
これが許諾契約を行っているサイトの特徴です。
この契約を結んでいるサービスは三か月に一度使用報告と使用料の支払いを行っています。
千代之音も例外ではありません。
定期的に登録されている楽曲・価格・販売された回数など必要事項を報告し、しっかりと支払いをしています。
それゆえに楽曲販売を行っている方々は、特に使用料などの手続きなく販売を行うことができるのです。
■終わりに
厳格に著作権の管理をしてくれる分、自分の曲でも使用料を支払わなければならないなど、煩わしい部分があるJASRACです。
千代之音は許諾契約を結び、報告と使用料の支払いを行っているので、個別で手続きは必要ありません。
こうした部分で悩んでいましたら、ぜひ有効に千代之音をご利用いただければと思います。
また、今回はJASRACについてまとめましたので、もう一つの権利管理団体 ”NexTone” については詳しく取り上げませんでしたが、こちらも許諾契約を行い使用報告と支払いを行っております。
JASRAC許諾マークの右隣にマークがあるので、最後にちょっとだけ下までスクロールし、確認してみてください。
読んでいただきありがとうございました!